分かるわけがない
私は「知りたい」欲求が強い。
「知りたい」「分かりたい」「理解したい」そうやって生きてきた。
でもある時、そのこだわりに疑問を持ってみた。正しくは、主人にある質問をされたときに全身を衝撃が走った。
「知って、どうするの?」 「・・・・!?ええっ!!」
答えられなかった。ただ知りたいだけだもん、そう思った。
でも、今は「確かに」と思うことがいくつもある。
結局のところ、その人にはその人にしか分からない、もしかするとその人自身でもわからないことしかないのかもしれない。
その人の考えを知ること以上に、「その人が大切にしていることを、そうなんだね」とただ受け止めること。自分にもそれがあるように、その人にもそれが別のところにあるという、その事実そのものを頷くこと、それだけで何の過不足もないプレゼントである、ということを
最近ようやく分かりかけた私である。そんなものである。
分からなくていい。分かるわけがない。でもそれが大切にしていない、ということではないということ。